この日はもともとブダペストから少し足をのばそうという予定でした。
3月15日に、レーリンツレーヴェ出身の芸術家で舞踊家でもあるカルシャイ・ジグモンド氏が90歳で永眠しました。レーリンツレーヴェのポントゾーと言えば、民俗舞踊の愛好者の方なら聞いたり踊ったりしたことのある方も少なくないでしょう。私も、学生時代は少ない資料を頼りに踊ってみたものです。後に私はハンガリーに滞在する機会を得ましたが、残念なことに、氏と生前言葉を交わす機会は一度きりとなりました。
このカルシャイ氏の葬儀があるとのことで、日本からのお客様と一緒に駆けつけました。
朝の列車で、カルシャイ氏が暮らしたブダペスト近郊のペーツェルまで。同じ列車に乗っていた若者の一行に声をかけ、会場まで先導してもらいました。
ペーツェルの墓地入口 |
大勢の参列者がレーリンツレーヴェの音楽を演奏し、歌い、そして花を捧げてお別れをしました。
葬儀には、民俗舞踊関係の参列者も多く、多くの懐かしい顔に会うこともできました。 再会の場がこのような悲しい機会であったことは皮肉ですが、カルシャイ氏が踊りによってこれだけの人と関わり、影響を与えたということの証しでもあり、それが生きるということでもあるのでしょう。次は楽しい機会に会えるといいね、とそれぞれ帰途につきました。